フェアトレードコーヒーとは

フェアトレードコーヒーとは、その言葉の通りの意味であり、公正な取引によるコーヒーということです。何故、こんな言葉があるのかと言うと、現在までのコーヒーの取引というものには、それが公正に行なわれていなかった歴史があるからです。


実際の、コーヒーの生産の現場というものは、かなり悲惨な状況だったのです。コーヒーの収穫は人の手によって行なわれるために、その労働力は大量に必要となります。ほとんどのコーヒーの生産地は、赤道周辺の熱帯地方です。


つまり、その生産国はほとんどが発展途上国であり、その労働力はそれらの国の貧困層によって支えられている場合が多いのです。特に先住民は、支配階層になれないことが多いので、教育機会も乏しく、単純労働につかざるを得ません。


コーヒーの価格というものは、天候や国際相場によって左右されるものです。そのため、農場主やコーヒーを買い付ける仲買人、商社などは、相場の変動による損失を防ぐために、コーヒーをできるだけ安く仕入れるという行動に出ます。


そうなると、現地の労働賃金は、価格相場にかかわらず、慢性的に安く据え置かれることが多くなります。相場が上がって利益が出た場合でもる、その利益は流通段階で回収されてしまうことが多く、現地の労働者には還元されないことが多いのです。このあたりに公正さのなさが見られます。そして問題はそれだけだはないのです。